韓国ドラマは心の友。私たちの心を掴む韓国ドラマの魅力とは?

ここ数年、韓国ドラマを観ないで1日を終えたことはない。

たとえどんなに忙しくても、韓国ドラマを観るための時間は就寝前までに必ず確保する。

なぜって、それが私の心に癒しと充実感を与えてくれるから👍

パンデミックによっておうち時間が増えたことで再来した韓国ドラマブーム。これにより、「韓国ドラマ好き♡」を公言しやすくなったことは、嬉しいだけでなく生き易くなったとさえ感じています。そしてもっと凄いのは、韓国ドラマや韓国文化のおもしろさを一緒に語れる人々が、日本のみならず世界中に増えたこと。それだけ、韓国ドラマは人々の心を掴む何かがあるのです。

韓流ドラマとの再会

私が韓国ドラマに心を掴まれたのは、2016年6月のとある深夜。

その頃の私の状況は、人生最大の試練の中を生きていました。事業の継続を断念し融資金の返済のためだけに働く、という身も心もヘトヘトだけど逃れられない逆境。歯を食いしばってなんとか生き切るしかない。そんな毎日でした。

忙しく働く日々で後回しにしていたアイロンがけ。さすがに今日やらないともう着ていく服が無い・・・意を決してアイロンをかけ始めたけれど・・・こんな深夜に黙々とただひたすらアイロンをかけるなんて・・・テレビでも見ながらじゃないとやってられない。海外ドラマはいつも見ているけれど、この頃のアメリカドラマは戦争モノばかりで楽しくない。と思いながらチャンネルを適当に回していたら。。。

「何これ?おもしろそう🎶 韓国ドラマ?」と手が止まってドラマに魅了されてしまいました。

「韓国って、いつの間にこんなに垢抜けちゃったの?」ドラマの中の街並みや建物にインテリア、そして俳優さんも女優さんもスタイル抜群な上に垢抜けたヘアメイクにファッション、演技力のみならず歌唱力もある表現力の高さ、映し出される食事や習慣。などなど、かつての韓国ドラマのイメージからはすべてが一新され、私の中の価値観が崩壊する程の衝撃が走りました。劇的に洗練されている上に、とにかく素敵で気分が高揚していくのを感じたのを今でも鮮明に覚えています。

見た目だけではない。ドキドキワクワクするようなストーリー展開、大胆な愛情表現、人間が隠し持つ深い悲しみ、嫉妬心や意地悪な心、人を諭すシビアに厳しい指摘など、スカッとする道徳的道理すべてが台詞に込められているではないですか。

ヘトヘトになってやるせない毎日を乗り越えるために敢えて無感情にしていた私の心が、一瞬にしてスパークルしてしまいました✨✨✨

私と同世代の人々が抱く ”韓国に対するイメージ” 。隣国韓国に対してどこか上から目線な感覚。

「冬ソナ」のイメージで、「異母兄弟とか、不治の病とか、それ系のパターンでしょ?」と、韓国ドラマに対してバカにしたような冷めたような反応。

その反応、誰しもが一度はしたことがあるのではないだろうか?っていうか、しちゃいましたよね?

はい、2016年6月のとある深夜までの私は、その反応しちゃってました💭 チンチャ ミアネヨ😆

いや、もうそんな上から目線をしていては、世界から置いてきぼりにされますよ! という位、韓国芸能のレベルが急成長を遂げ、ドラマや映画のみならずK-Popを楽しんでいるファンがアジア圏に留まらず欧米に南米にと、世界中にたくさんいますからですね〜。韓国芸能は、今や価値観を変える社会現象を起こす存在となっていますから!

一瞬にして私の心をスパークルしたドラマは、『シンデレラと四人の騎士』というドラマでした。タイトルだけ聞くと、正直「ん?」となったけれど、先述したように、それまでの韓国ドラマのイメージがすべて一新される要素満載で、「これは姉にシェアしないと!」という衝動に駆られ、急いで録画したあの瞬間から、私たち姉妹の韓国ドラマ漬け生活が始まったのでした。

韓国ドラマが ”心の友” になっていた

姉と一緒に楽しめたことで、各自の情報とパワーがダブル効果を発揮し、新しいドラマを見つける量と速さは半端なく、2016年が終わるまでの半年間で尋常でない数の韓国ドラマを見まくる結果を打ち出した程に!😄 題名を上げてみたら100は超えていて😆 あれから数年経った今では ”相当な通” の域に達したと言っても過言ではないと思います😅

韓国ドラマに出会う直前まで「この苦しい現実の毎日に、終わりは来るのだろうか?」という押し潰されそうな気持ちが膨らんでいくばかりだったけれど、思考の矛先をものの見事に変えてくれた韓国ドラマ。

返済のためだけに働くという状態がどういうことかと言うと、どんなに働いても給料は返済に回さなければならず、周りの人々が当たり前に出来る楽しいことのほとんどすべてを我慢しなければならない。という実態でした。

この返済は自分がチャレンジした事業が原因だから、自分で責任を取るしかない。だからお金の苦しみと恐怖を抱えていることは、絶対に周りに悟らすまい。その決意は固く、職場でどんなに理不尽なことがあっても、嫌な人間がいても、お金のために耐えました。その決意は逆に、私にものすごいパワーを発揮させ、人々からは悩みもなく楽しい人だと勘違いさえ起こしたのです。

自分の現状に耐えている心と、人に見せていた姿は、さらに自分を苦しめるギャップを作り出していきました。断っても断っても誘われる飲み会や遊び。これを断る事がこんなにも苦しいストレスになるとは。しかし韓国ドラマには、このような私の葛藤を知っているかのような内容まで網羅されていて。

お金のことだけでなく悩みもたくさんあって本当にすごく苦しんでいた私なのに、楽しい人と勘違いされたのも、毎日欠かさず行った癒しの時間のおかげでした。苦しい現実は変わらずとも、韓国ドラマを観ている時は本当に楽しかった。苦境を乗り越える上で、私の心の支えとなってくれた韓国ドラマ。楽しみを手に入れた私の心は、苦境の中でも次第に ”ワクワクエネルギー” が満たされていたのでした。

この現象は、運命共同体で同じ苦境を過ごした姉にも同じことが起こっていました。

「そういうことって、実はあるんだよ」「そうなったら人はそういう気持ちになるんだよ」「そしてそういう態度になっちゃうんだよ」というような、人生を通して人それぞれが密かに抱えている秘密の部分をとても深く広い視点で描く韓国ドラマからは、自分の人生だけでは味わえない世界を見て知ることができ、様々な感情を経験させてくれる。それが心を満たしてくれました。

だから、韓国ドラマは私にとって一番信頼できる心の友なのです。

色々なドラマを見ている間に自然と流れる涙が、インナーチャイルドの感傷を癒していってくれて。そして理不尽過ぎる現実で折れまくった心に、勇気や自信、そして希望を与えてくれて。こうして私を魂の目覚めにまで導いていってくれた韓国ドラマは、いつしか絶対に私を裏切ることのない心の友となっていったのです。

世界中の人々の心を掴む韓国ドラマの魅力とは、一体なんだろうか?

韓国料理サムギョプサル

それまで順調に思えた人生に、ある日突然、何かをきっかけに起こる不具合。人生とは喜怒哀楽があるものだけど、人生が思い通りに進まなくなったとき、私たち人間の心は悩みを抱え始めます。悩みの大きさも、悩みの内容も、心の受け止め方も、起こる出来事も、社会的立場も、人それぞれ違うので、自分の心の葛藤を誰かに真に理解してもらえることはなかなかありません。それだけ ”人それぞれ違う” というのに、社会という枠組みの中では、無意識に周りに合わせて生きるものと思い込まされている私たち。だから孤独を感じさせられることが多々起こる中、孤独を感じる自分を隠して何事もないかのように、また社会に揉まれに行く私たち。

人によっては、葛藤の深みにハマらずに生きられるラッキーな人もいるけれど、それはそれで人の痛みが理解できず、魂の学びのチャンスが少ない人生になってしまうのかも。

そんな人間の ”様々な生き方” ”深い心の心理” ”深い感情” に触れる内容を表現してくれる韓国ドラマは、共感出来る部分がたくさんあり、見ている者の気持ちを理解してくれるような、また代弁してくれるような、心に訴えかけ心を動かして、心の癒しを得られるのではないでしょうか?

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【魅力1】表現されるジャンルの幅広さ

韓国ドラマが題材にするジャンルは、本当に幅広くて感心してしまいます。日本でいわゆる世間一般と言われる社会のレールの上で、とかく問題なく生きられていたら、「そんな事有り得ない」となかなか理解しがたい人間模様や裏社会についてまで詳細に描いているのですから。

30歳までの私の人生は、いわゆる世間一般枠の社会の中にいました。だから、「どうしてそんな風になってしまうのだろう?」というような破天荒な生き方をしている人や、面倒なことに巻き込まれている人とは、混じり合う事がありませんでした。が、30歳過ぎからの私は、どんどん世間一般枠から外れていく人生を歩むことになり、それまで知り得なかった生き方や人間心理などを体験と共に知ることとなっていきました。

私が体験してやっと知っていった様々な価値観や様々な感情を、韓国ドラマは、恋愛のテーマの中にも、幼少期のトラウマや社会情勢の影響やサスペンス要素などを織り交ぜ、思ってもいない展開を繰り広げながら、あらゆる角度から様々な価値観や感情を表していくのがとても上手です。次から次へと新作ドラマが発表されるけれど、どれもまた新たな発見をもたらしてくれて、本当に ”すごい” の一言。

  1. 財閥や金持ちの世界と貧困や借金してる世界の格差や差別について
  2. 会社内の人間関係・就職難・失業など、年代により新たな事情に直面して奮闘する話
  3. 恋愛・不倫・結婚・離婚、家族愛など
  4. 男尊女卑・高齢化社会(認知症)・マイノリティ(障害者、性的マイノリティ、独身)・セクハラ・パワハラなどの人権問題
  5. うつ病などの精神病・ガンなどの闘病など、患者とその家族、医者や病院のそれぞれの目線
  6. 高齢出産・お受験・ママ友・未婚・シングルマザーなどの社会問題
  7. 政治・選挙・汚職・隠蔽・詐欺・凶悪犯罪・ヤクザの世界・新興宗教・マルチ商法・人身売買など、権威主義と社会の裏で起こっている知られていないこと
  8. 朝鮮王朝と戦いの歴史、貧富の差の歴史、ハングル文字の誕生の由来、お札になった人物の歴史など
  9. 夢に向かってチャレンジする話、人生の負け組のような話
  10. 時空を超えたスピリチュアルな世界、SF、ゾンビなどの分野

などなど、実に多彩なテーマを題材にしたドラマには本当に脱帽!

そして、どのジャンルでも必ずコミカルさを加えて和らげてくれるので、怖がらずに飽きずに最後まで楽しく見ることができるのだと思います。

【魅力2】ドラマを通して私たちに訴えているもの

自分が裕福であったり幸せな立場である場合、知らずに傲慢な態度をしてしまっている可能性があるものです。反対に、貧困に苦しんでいたり、理不尽な扱いを受け続けると、卑屈な気持ちが育ってしまっていたりもします。

普段堅実に生きても経済的な苦しみが伴うことを疑問に感じる前に、私たちはそれが人生だと思って必死に働いて生きていたりします。

私たちは、”それぞれが生きる世界” ”自分の置かれる立場” によって、作り上げられる思考やエゴの傾向、そして人間心理が、人間関係の問題を作り出していたり、不幸に感じたりしていることを、実は気付いていない人が大半ではないでしょうか。

また、社会の中で立派だと思っていた人や物事が、権威主義の人々の保身が元にあって、変わらない社会が成り立っていたり、なんともくだらないことのために私達は振り回されていたりすることを、実は知りません。

ドラマを通して、”表面的に見えていることだけでなく、その裏も見よ” と、人間に対しても社会に対しても、冷静な視点を持つことを教えてくれていると思う。

韓国ドラマの得意分野の一つに、スピリチュアルな視点やその世界の表現があります。

ハリウッド映画は、スターウォーズを筆頭に、宇宙人や宇宙を舞台にした人間界を卓越した世界の表現が得意ですが、韓国ドラマが映し出すスピリチュアルな視点は、人間社会を舞台に、第六感・デジャブ・時空を超えた現象・霊の存在など、人間目線で描くのが得意です。

”表面的に見えていることだけでなく、その裏も見よ” のもっと奥深い所には、地上の出来事は、地球だけでなく宇宙との繋がりが当たり前にあることを知らせていると思う。

その他にも、韓国ドラマは食事の場面がとても多いです。落ち込んでいる人を励ます時、まずは「ごはん食べた?」と声を掛けて、更に「ちゃんとたんぱく質を摂らないと!」と、一口のおかずを相手のお皿に盛ってあげる。

この言葉とやり取りは、見ているだけでなんとも心が温まる。人は、食べることで元気が回復するし、ちょっとした思いやりを感じるだけで心が癒される。そんな人間が元々持っている ”愛” にも気付かせてくれる。

韓国ドラマの得意中の得意分野は、なんといってもコミカルな表現ではないでしょうか。そのシチュエーションと演出と演技が最高潮に相いまった時は、絶対に、大爆笑してしまいます。しばらく思い出し笑いをしてしまうほどに。

恥ずかしさからくる裏腹な気持ちをコミカルに描いたり、悲しみの中にもユーモアもあることを描いたり、威張ったり偉そうにしている人間のことをコミカルに映し出すのも本当に上手です。

大人になるに連れ、左脳で頭ガチガチに真面目くさって人生を深刻に受け止めがちな人々に、ユーモアのセンスを忘れないで!と思い出させてくれる。

人間の数だけ、いろんな人、いろんな生き方、いろんな価値観、いろんな感情があります。韓国の文化を舞台に、人生の瞬間瞬間を大切に表現することで、人類共通のヒントを訴えかけ、何が大切かを改めて考えさせられる。それが韓国ドラマが世界中で人気の秘訣ではないでしょうか。

【魅力3】韓流スターたち

韓国ドラマの魅力を高める要因に欠かせないのは、素敵な容姿と高い演技力を披露する韓流スターの存在です。

韓国は美容大国と言われる通り、美意識がとても高いです。それは美容整形に限らず、肌の管理、骨格や姿勢の研究、食と体作りの追求、インテリアや建築に至る空間まで、”美” への探求を怠っていません。

そんな ”美の探求” の最先端にいるのが、韓流スターだと思います。

そんな彼らは、内面の精神性を高め心を磨くこと、語学力などの知識を高めること、スターとして人々と接する際のマナーや知性を磨くことなど、演技の追求と共に彼ら自身の人間としての成長にも努力を惜しまない印象が強くあります。その内面から醸し出す雰囲気が、更に洗練された容姿に映るのかもしれないですね。

そんな洗練された容姿は、あるドラマでは、財閥の会長の役で威厳と洗練されたお金持ちの姿を披露してたかと思うと、違うドラマでは、過疎化した島の年老いた海女さんの役で無化粧で生活感溢れる苦労人の姿へと大変身してしまう。涙を誘う感動的な役を演じてた印象から、本当に憎たらしい意地悪な役も、ふざけたコミカルな役まで、なんでも成り切る演技力は、ドラマの中身を更に引き立て、私たちは知らず知らずの内に感情移入して心が癒されているのかもしれません。内面と外見の一致を目指す努力の賜物が成せる技なのでしょう。

”儒教の教え” と ”徴兵制” の影響

内面と外見の一致を目指す上で、韓国特有の文化の影響も大きいように思います。それは、”儒教の教え” と ”徴兵制” です。

日本にも儒教の教えの感覚が多少残っていると感じますが、韓国では今でも重んじられているように感じます。年上を敬うしきたりは、お酒を飲む際の作法だけでも分かり易いですね。ドラマでも、同じ歳でも1日でも先に生まれた方が先輩だから敬語を使え!みたいなシーンをよく見かけます。そこだけを見ると、正直面倒臭さも感じてしまうけれど、内面と外見の一致を目指し努力をしている人々の先輩後輩の関係性は、素敵に思いました。

年上というだけで威張るのではなく、年上としての責任感を持ち、年下の面倒をよく見る頼れる存在になることを意識していて。年下は、年上を慕いながら人懐っこくも、役に立とうと周囲の状況をよく見て。しかし、人間である以上責任感を持てないことも、従順だけでいられないことはあります。年上の理不尽さを感じた時は、年下は敬語を使いながら自分の意見を伝えたり、年上だけど泣きたくなるくらい辛い時は、情けなさを認めて年下に悩みを打ち明けたり。

儒教の教えは、自分の立場を通して責任感・忍耐力・自制心・助け合い・信頼関係・優しさ・愛などを考えさせられながら、この状況で自分はどういう姿勢であるべきか?という人間力を磨けるもので、改めて深い教えなのだと分かりました。

徴兵制の厳しさは、日本人の私には想像できないことです。訓練のみならず、儒教の教えとは違う理不尽な上下関係の厳しさなどは、兵役期間中に否が応でも自分を見つめる時間を与えられると思います。(理不尽な上下関係は、命が掛かった現場だからなのだろうか?それとも酷いストレス環境のせいなのだろうか?)また、大切な人の兵役を待つ者にとっても、無事に戻ってくるまでの期間様々な思いを考えさせられます。だから必然的に人間力を試されていくのだと思います。

この2つの韓国特有の文化が、更に韓流スターを洗練へと導いているように思うのです。

老若男女に素敵な韓流スターたち

韓流スターは、イケメンや美人の人が本当に多くいます。その中でも、『師任堂(サイムダン)、色の日記』で、韓服姿のソン・スンホンを見た時には、『夏の香り』以来に見る彼の姿にハートが奪われてしまいました。40代になった ”ソン・スンホン氏” を見た時には、素敵な歳の取り方をしていて衝撃的にかっこよすぎて、滅多に一目惚れするタイプではない私だけど、一目惚れ現象が起きました。

ソン・スンホン氏は韓流ドラマ第一ブームの四天王の一人として王道の俳優ではあるけれど、彼に続いて現在に至るまでにモデル出身やアイドル出身の俳優が数多く活躍しています。皆、ただ単にカッコよく美しいだけでなく、とにかく演技が上手なのがすごいと思います。

子役出身の俳優も同様に、皆それぞれ素敵な大人に成長し、更に個性的な魅力を発揮しています。

そして名脇役の方々や高齢の俳優の方達は、韓国ドラマをリアルに映し出す上でなくてはならない存在です。「この人が出てるということは、すごい悪い人なんだ。」とか、「いつも悪役なのに、このドラマでは違うのか?」など、勝手に推測してしまうのも、韓国ドラマあるあるだったりします。そのようなドラマのカギを握る役者の皆さんの演技力が素晴らしく、そして歳を重ねる毎に磨かれた人間力が強烈な演技となってドラマの内容を引き立てているのです。メイキングシーンなどで素の姿を見ちゃった時には、その人間力が素敵過ぎて、役柄とのギャップに余計に魅了されてしまいます。

長年現役で活躍している俳優の方達を見ているだけで、どれほどの健康管理と柔軟な思考を持っているのだろう?と、演技を超えた私生活が気になってしまうのですが、歳を理由に傲慢になったり諦めたりする人生とは程遠い、努力を続けるプロ意識は、生き方そのものを尊敬してしまいます。

現役で活躍する高齢の俳優の方達の存在とその生きる姿が、後輩俳優達のモチベーションとなって、益々素敵な俳優たちが増えていく上に、魅了されてしまうドラマが次々と生まれる秘訣なのかもしれなません。

【魅力4】OST (Original Sound Track)

韓国ドラマの魅力を高めるもう一つの要因として、ドラマで流れる音楽の存在があります。

OSTは、ドラマを盛り上げるだけでなく、その曲を聴くだけでドラマのシーンが思い出されて早くドラマを見たいと思わせてくるのです。

特に印象深かったドラマだと、そのOSTを聴きながら日常を過ごしていると、自分もそのドラマの中に入り込んでいるかのように感情が震えて、なんとも不思議な心地良さに浸って波動が上がって、OSTだけでもそんなパワーを与えてくれます。

最近のお気に入りは・・・

ドラマ【二十五、二十一】のOST「your existence」
ドラマ【その歳、私たちは】のOST「10CM-Drawer」
ドラマ【梨泰院クラス】のOST「Start」

俳優の中には、本当は歌手志望だったという人も多く、容姿と演技のみならず歌も上手で無敵だなと感心してしまいます。また、ミュージカル出身の俳優達は、コミカルな演技も織り交ぜて歌う!という能力全開に表現することを楽しんでいて、見ているこちらまで元気にしてくれます。

韓国は芸能文化を国として高く重点を置いているように感じます。伝統的な歌からトロット(韓国演歌) 、K-Pop、R&B、ラップと広範囲に渡って歌番組も盛んで楽しい。音楽の分野でも、老若男女の活躍が現在進行形で発展し続ける背景には、感受性豊かに過ごし表現することを大切にしている文化が生活の一部としてあるからでしょう。

韓国の音楽は、聞いているだけで何故か涙が出てくるんです。それは、人間の持つ喜怒哀楽の感情を歌詞にもメロディにも込められているからなのでしょうか。そして感情がこもった素敵な歌声が、感動を与えてきて。だからドラマの中でも、OSTの歌詞を台詞として成立してきたりするものもあります。

人間が一番癒されることって、感情を分かち合えた時ではないでしょうか。韓国ドラマの魅力を高めるOSTは、私たちの感情に聴覚から寄り添って来てくれる。韓国ドラマが世界中で人気なのは、心の分かち合いを渇望する人々が万国共通に大勢いる、という時代の反映なのかもしれません。

U-NEXTで観る『梨泰院クラス』製作発表会            

〈本ページの情報は2023年2月時点のものです。最新の配信状況はスポンサー【U-NEXTサイト】 にてご確認ください。〉

【魅力5】絶対に得られる心の癒し

韓国ドラマは、「あんまり面白くなかった」というハズレがほとんどない。と私は思います。ドラマ序盤は、登場人物の把握のための内容だったりするので、3話あたりまで辛抱強く観ていると、いつの間にかハマって、そして次の回が待てないくらい早く観たくて仕方なくなる中毒性を発揮してきます。それは、なんと言っても「心の癒し」が行われているからだと思います。

笑わせてくれたり、涙を流させてくれたり、怒りを感じたり、苦しくなったり、勇気が湧いてきたり、恋心が芽生えたり、不安になったり、安心させてくれたり、悔しくなったり、元気が出たり、ドラマを通して感情を育ててくれる。

そして、それまでの自分のことを全て認めてあげられるように心が広がっていく。そんなセラピーの働きをしてくれるのが韓国ドラマだと思います。

現在の状況に至るまでの韓国文化の背景を考察

韓国北村六景

90年代後半に、韓国はウォンが急下落するという金融危機が起こりました。この当時、アメリカ留学中だった私は、韓国コミュニティには随分とお世話になっていたけれど、金融危機については全くの無知な若造でした。ただ、日本人とは違って、韓国人は家族でアメリカ移住する人が多くていいな、どうしたらそれが可能になるのだろう?と不思議に思っていました。

不思議に思っていたことの答えは、国の経済状況から海外への移住を選択する、日本人が知らない海外移住のルートがあるようです。(第二次世界大戦後に在日と呼ばれる存在になってしまった方や、朝鮮半島の分断などにより、自分の意思とは無関係に家族がバラバラに暮らさざるを得なくなる、という長年の歴史的な事情も関係しているのでしょうか?)

韓国では経済危機という大ピンチが起こりましたが、1980年からの40年の間に、社会が大きく変化したそうです。その変化は激しく急激だったとのことで、確かにカンナムの素敵なビル街には、イマドキの素敵容姿の若者もいれば、まだ戦後のままの時代が止まってしまっているようなお年寄りがチラシを配っていたりして、その融合がまた不思議な光景に感じたものです。

しかし結果として、世界中に散らばった同胞達が、異国でも自国の文化を守りながら、移住国にも馴染んで人生を築いていき、そして時が経った現在、各国の文化と共に育った二世、三世の存在が、韓国文化を急激に発展させていったのだと思います。新世代に於いては、世界へのハードルが高いものではなく、同等なものとなり、それは言葉の壁も人種の壁も超えて、人と人として接することが当たり前の環境を手に入れましたよね。

また、苦境を乗り越える中で、”大きな気付き” を得たことは間違いないのではと思います。心を大切にすることで救われることを身に沁みて体感したり、異文化で暮らすことで世界の物事の成り立ちや仕組みを研究することができたと思うからです。これらの ”大きな気付き” は、芸能文化を大切にする国の後押しもあり、芸能を通してドラマや音楽として多彩な表現を発展させていき、そして各国の言語にネイティブレベルで訳す手段も手に入れたことにより、今や、世界中の人々の心を魅了する作品を提供するポジションを確立しました。

地球の歴史上、世界規模での混沌とした状況となった昨今、人間の私たちは、 ”心の癒し” を求めています。これは世界共通に。国としての苦境から新しい価値観を生み出した韓国の底力は、ドラマや音楽といった形で世界の人々の心を救うものとして、一種の進化した文化を作り上げました。そんな深い使命を根底に秘めてドラマ作りをしているような気がしてなりません。

余談

こうして韓国が作り上げた文化の考察を書いていて、ふと思い出したことがあります。韓国がこれからの時代の中心になっていく計画がある、という話を。それは2002年に私がアメリカのビザが切れて日本へ帰国することになった時のこと。

アメリカでお世話になっていた韓国人を娘婿に持つ方に、「これからはアジアの時代が来るから。この時期に帰国するのはちょうどいいのかもしれない。」と言われました。確かにその彼は、常に新しい方向に目を向けたエネルギッシュな人で、よく一緒に楽しませてもらいました。だけど、その当時の私はアメリカへの未練が強かったので、その波をキャッチできませんでした。

あれから20年後の今、韓国の芸能文化は、本当に ”アジアの時代” を作り上げました。2012年に世界中で大ヒットした「江南スタイル」。ラッパーPSYの登場から、これまで世界の中心だったアメリカのミュージシャン達もが、PSYとコラボするように。ヒップホップ・ミクスチャーグループのBlack Eyed PeasのMVではハングル文字を使った表現をしていました。そして2019年の映画「パラサイト 半地下の家族」は、アメリカのアカデミー賞で史上初めて、英語以外の外国語映画で最高の栄誉である作品賞そして国際映画賞、脚本賞、監督賞と4冠を達成しました。そして2022年、アメリカの大統領がK-PopグループのBTSをホワイトハウスに招待する時代にまでなりました。

有言実行が凄過ぎます。最高!

人から悩み相談をされると、韓国ドラマを見ることを勧める

悩み相談

心が締め付けられるくらいに苦しい時、人前では苦しさを隠してしまう。だから人には相談できない。そんな状態がピークに達した時に私を救ってくれたのが韓国ドラマでした。

人に相談できない私なのに、なぜかやたらと人から悩みを相談される。。。パンデミックが起きたことで、これまで以上に混乱した思いを投げかけられました。だけど、自分がエンパスであると分かってからは、自分のエネルギーを立て直すには、これ以上人の悩みに自分のエネルギーを注ぐことと距離を置く必要があるため、韓国ドラマを見ることを勧めていきました。

韓国ドラマを勧める中で最初にぶち当たる難関は、「冬ソナ」のイメージで思考が止まっている状態の人の心をどうやって開くかです。つまり、悩んでいる状態は過去の記憶に意識と思考が向いているということ。その思考をいかに柔らかくしてシフトしていけるか?でもそれは、その人本人次第。だから私ができることは、韓国ドラマから感じたワクワク感を話すこと。

特に「楽しみがなくなってしまった」という訴えに対してはなおさら、韓国ドラマを見て感情体験することを勧めています。そうすると、何かしら感情が揺さぶられて、気力を取り戻した人は多いです。すでにその実績があります。本当に不思議なんですけど。

韓国ドラマを楽しいと感じる人は、情緒を忘れていない人だと思います。逆に楽しめない人は、左脳をガチガチにマトリックス下の現実で心を重視することを忘れている人だと思います。そんなことまで見えてしまう私流の韓国ドラマ診断。

おもしろかったドラマについて話し合うだけで楽しくなる韓国ドラマは、やっぱり心の友なんですよね。

最後に

韓国ドラマの脚本家たちがどのようにシナリオを作り上げていくのか、その研究の凄さには関心してしまいます。そして、その脚本から更に興味をそそる演出をして映像へと作り上げる監督、それを表現豊かに演じる俳優達。繊細に素敵に仕上げ編集をする人、ヘアメイクにファッション、ケイタリング、たくさんの裏方スタッフたち。韓国ドラマに魅了されてしまうのは、ドラマを作り上げるチームワークのパワーが反映されているのが、一番の理由かもしれません。

「ぺ・ヨンジュン氏ぃ、サランヘヨォー」と韓流スター待ちする熱狂的なファンのおば様たちの姿を懐かしく感じるけれど、20年前から韓国ドラマが心の友になった人々が大勢いたということなんだな。

いつの頃からか、社会人生活を送る中で心を隠さないとやっていけない心境になっていました。それは私だけに起こった心の問題かと思っていたけれど、どうやら多くの日本人が私と同じような心境になっていたようで。それって、戦後から日本に課せられた何かが関係していますよね・・・

心のあれこれを描いてくれる韓国ドラマは、人々の心を癒し、魂の目覚めを促してくれる存在であることは間違いありません。私の心の波動は確実に上がったから。

チング、 コマウォヨ❤️

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